「父の日、何がいい?」と聞いて、「何もいらないよ」と返された経験、ありませんか。
ぶっちゃけ、この言葉を真に受けてはいけません。
特に60代や70代のお父さん世代は、自分のために何かを買ってもらうことに慣れていないし、ましてや「花が欲しい」なんて口が裂けても言えない人がほとんどです。
でも、そんな「花なんて柄じゃない」と公言しているお父さんほど、実際に贈られた時の破壊力は凄まじいものがあります。
普段は無口な父親が、もらった花をリビングの特等席に飾って、毎日せっせと水を替えている。
そんな意外な姿が見られるのも、父の日の花ならではの面白さです。
これまで花を贈る選択肢がなかった自分にこそ、今年は挑戦してみてほしい。
照れくささを突破して、最高の「親孝行」を決めるためのヒントをまとめました。
「何もいらない」は「何を頼めばいいかわからない」の裏返し
お父さんが「いらない」と言うのは、決してプレゼントが嫌いだからではありません。
お酒はもう十分持っているし、ネクタイは仕事で使わなくなった。趣味の道具はこだわりが強くて、子供に頼むのは気が引ける。
結局、「気持ちだけで十分」という無難な回答に落ち着いてしまうんです。
そこに「花」が登場すると、お父さんの防衛本線がガラガラと崩れます。
なぜなら、花は「残らないもの」だからです。
高価な時計や財布だと「気を使わせたな」と申し訳なさが勝ってしまいますが、花は飾って楽しんだら、いつかは枯れてなくなる。
この「重すぎない特別感」が、実は男性にとって一番受け取りやすいギフトになります。
正直なところ、男性は人生で花をもらう機会が女性に比べて圧倒的に少ないです。
定年退職の時くらいでしょうか。
だからこそ、何でもない日曜日に「はい、これ」と渡される花束は、自分という存在を肯定されたような、深い喜びを運んできます。
初めて父に花を贈るのは勇気がいりますが、その一歩がお父さんの新しい一面を引き出すきっかけになります。
3,000円から10,000円の幅で考える、満足度の分岐点
父の日の花、予算で迷ったら「3,000円」「5,000円」「10,000円」の3つのラインで考えてみてください。
どれを選んでも間違いではありませんが、お父さんとの距離感や、渡すシチュエーションで選ぶのが賢いです。
- 3,000円〜4,000円:気軽なサンキューギフト
「ついでに買ってきたよ」というカジュアルな雰囲気にぴったり。ひまわり、カーネーション、ガーベラなどを中心にした小ぶりな花束が作れます。手渡ししても大げさになりすぎず、受け取る側も恐縮しません。
- 5,000円〜7,000円:しっかりとした贈り物
花屋さんが一番腕を振るいやすい価格帯です。バラやトルコキキョウなど、少し単価の高い花を混ぜてもボリュームが出せます。遠方に住むお父さんへ配送する場合も、このくらいの予算があれば見栄えのするアレンジメントが届きます。
- 8,000円〜10,000円:一生モノの記念日級
還暦や古希、退職後初めての父の日など、特別な節目ならこのライン。ユリやカサブランカ、立派な胡蝶蘭の鉢植えも視野に入ります。箱を開けた瞬間の「おおっ!」という驚きを狙うなら、迷わず10,000円コースです。
予算の配分で迷ったら、こちらの 計算ツール を使ってみてください。
花代だけでなく、送料やラッピング代を含めたシミュレーションができるので、いざ注文する時に「思っていたより高くなった」という失敗を防げます。
ひまわり以外にもある、父親の「書斎」に馴染む花
父の日といえば黄色いひまわりが定番ですが、ぶっちゃけ「可愛すぎる」と感じるお父さんもいます。
もっと落ち着いた、渋い雰囲気の花を選びたい。
そんな時に、花屋さんの店頭で探してほしい品種をいくつか紹介します。
1. デルフィニウム(青)
男性に贈る花の鉄板です。シュッとした長い茎に、透き通るような青い花が咲きます。
青い花は自然界では珍しく、甘すぎないクールな印象を与えてくれます。
父の日にブルー系の花をメインに据えると、書斎や仕事机に置いても違和感がありません。
2. 黄色のバラ
父の日のイメージカラーは黄色。ひまわりよりも「敬意」を感じさせるのがバラです。
「お父さんにバラ?」と思うかもしれませんが、最近は少しオレンジがかったアンティーク調のバラや、落ち着いたクリームイエローのバラも多いです。
一輪挿しでも絵になるので、花瓶を持っていないお父さんでも扱いやすいはず。
3. オンシジューム
小さな黄色い花が蝶のように舞っているように見える花です。
非常に長持ちするのが特徴で、忙しいお父さんでも「いつまでも綺麗だな」と楽しんでもらえます。
バラやユリの脇役としても優秀ですが、オンシジュームだけでまとめた花束も、軽やかで洗練された雰囲気になります。
花屋のカウンターで、こだわりを10秒で伝える技術
花屋さんに足を踏み入れるのは、わりと緊張しますよね。
でも、プロを味方につければ、自分一人で選ぶより100倍いいものが出来上がります。
大切なのは「お父さんの雰囲気」を伝えること。
具体的な花の名前がわからなくても大丈夫です。
父の日のプレゼントです。予算は5,000円で。
60代の父で、普段は堅い仕事をしている人なので、可愛すぎず「かっこいい感じ」にまとめてもらえますか?
これだけで、店員さんは「よし、青系の小花を入れて、ラッピングはネイビーかブラウンで引き締めよう」と瞬時に判断してくれます。
もしお父さんが特定の趣味(お酒、登山、読書など)を持っているなら、それも伝えてみてください。
「ウイスキーのボトルと一緒に飾りたい」なんてリクエストがあれば、それに合う色味を提案してくれるはずです。
ちなみに、父の日当日は花屋さんがけっこう混み合います。
3日〜1週間前に予約しておけば、より新鮮でいい花を確保してもらえる確率が上がります。
「はい、これ」で終わらせない。照れ屋な親子に効く渡し方
いざ花を渡す瞬間。これが一番の難関かもしれません。
面と向かって「いつもありがとう」と言うのは、お互いに気恥ずかしいものです。
そんな時は、ちょっとした「言い訳」を用意しておくとスムーズです。
「買い物に行ったら、かっこいい花があったから買ってきた」
「最近、母さんがリビングが寂しいって言ってたから」
そんな風に、目的を少しずらすだけで、渡す側の心理的ハードルはぐっと下がります。
一番おすすめなのは、「メッセージカードを添えて、渡したらすぐ立ち去る」という戦法。
カードに書く内容は、長くなくていいんです。「いつもお疲れ様。たまには花でも見てゆっくりして」の一言で十分。
父の日のメッセージ文例を参考に、自分らしい言葉を添えてみてください。
お父さんは、あなたが去った後のリビングで、何度もそのカードを読み返すことになります。
花を贈った後に起こる、ちょっとした変化
花を贈ることは、単なるモノの受け渡しではありません。
それは「あなたを大切に思っています」というメッセージを、形にして届ける行為です。
最初は「花なんていらない」と言っていたお父さんも、数日経てば「あの花、まだ咲いてるぞ」なんて嬉しそうに報告してくれるかもしれません。
家の中に生きている花があるだけで、会話が少しだけ優しくなります。
お父さんの背中が、いつもより少しだけ誇らしげに見えるかもしれません。
今年の父の日は、いつものお酒やポロシャツを一度お休みして。
3,000円から10,000円の予算で、一束の花を手に取ってみませんか。
「花なんて柄じゃない」というお父さんの、見たことのない笑顔に出会えるはずです。